*怠惰的バリ島紀行*
その2。それはまるで南国の白昼夢のように。。
10/3(木)
ホテルの隣家のニワトリの元気な鳴き声でいったん起きる(-.-;
二度寝で悪夢を見て、本気で起床。
部屋でぼやぼやしてたらノックの音。某TV局の藤井恒久アナそっくりの
おに〜さんが部屋の掃除をしたいんだけど。。との事。後で、とお願い
する。9時すぎ、ロビー横のスペースに行く。
そこにはテーブルとイスが何組か並べられていた。私の他には白人さん
が2組朝食を楽しんでいた。
インドネシアン・ブレックファストをチョイスし、パイナップルジュースとミー
ゴレン(インドネシア風ヤキソバ)、コーヒーをもらう。
ミーゴレンは家庭料理っぽく優しい味で、ジュースは濃くて美味しい。
風が通って涼しく、気持ちいい(^-^) ゆっくり味わう。
朝食を食べ終わり、いつもなら部屋に戻るのに、なんとなくぷら〜っと
散歩に出る。快晴。
暑いが風が気持ちよく、気分がいいのでそのまま市場や王宮を越えて
少し歩いた所にある「カサ・ルナ」というベーカリーカフェまで行くことにした。
市場に近づくにつれ人が増える。これはいつものウブドの朝の光景。
なのに今日はなんだか違う。。
ん〜?と思いながらモンキーフォレスト通りを北上。
これに交わるウブドのメインストリートの一つラヤ・ウブド通りの王宮付近
から左へ曲がってカフェロータス付近まで、かなりの距離に正装した人々
が溢れていた。男性は白い布を頭に縛り(ウダン)白い上着を着て、女性
は色とりどりのレースの上着(クバヤ)に帯(スレンダン)、そしてどちらも様々
な色と模様のサロンを巻いている。
おもちゃをいっぱい積んだ自転車屋台に群がる子供たち。
道沿いに等間隔に並んで立てられたまだ真新しいペンジョール(5mくらい
竿みたいな竹にヤシや稲穂で飾りつけをしたもの)が風と熱気にゆらゆら
揺れている。
この賑やかでわくわくするうような気配は紛れも無く“祭り”のもの。
それを横目で見つつ、カサ・ルナで買い物。
その間に道の両端に人々が手に手に2〜3mありそうな棒の先にバリ島
独特のデザインの日傘がついたのや槍みたいのや布がついたモノを持って
並び出した。
制服姿のおまわりさんの他に、赤いシャツに白黒チェックのサロンを巻いた
現地仕様の警備係の人もたくさんいて、その中の一人に
「これは何のお祭り(フェスティバル)?」と聞いたら、
「テンプルズ・セレモニー」と、とても誇らしそうに答えてくれた。
そっか、儀式なのだね(^-^;
どうやら王宮横の「プリ・サラスワティ」という寺院の創立記念祭(オダラン)
らしい。寺院が点在し、いつでもどこかでオダランをやっているというバリで
も、こんなに泊まっている近くで見られるのはなかなかない経験。
子供たちも一人前にキチンと正装してて微笑ましい。
しばらくながめていたら、行列が始まった。これはこの寺院の儀式に参加
していた人々が、自分の村まで帰って行く為のもの。
初めに頭に上に供え物(ガボガン)を載せた女性が一列に進む。両脇を
囲むように日傘や槍みたいなものを持った男性が歩く。
その後、金色の輝く神輿のようなもの、ランダ等の悪魔を模った人形が
男達に担がれて続き、その後を聖獣バロンがいくつも続いて歩く。
その後を、ガムラン隊がガムランを演奏しながら進む。
この寺での儀式はかなり大きかったらしく、行列は3つ、3方に帰って行った。
寺の狭い門から人だけじゃなくて、神輿や牛の形の張りぼて人形、ランダや
バロンが続々と出てくる。
南国特有の真っ白で強い日差しの中、幻想のように行列は進む。生で聴く
ガムランがその夢のような光景から現実味を奪っていく。
まるでバリ島イメージビデオそのままに、行列は続く。。。
いつまでも遠ざかっていく人々を眺め続けた。
少しづつ遠さかって行くガムランの音と、鮮やかな色彩は私の中にしっかりと
焼き付いてしまい、そのまま半分ふわふわしたままホテルに戻る。
時計を見たら11時。腰も痛いし、それよりも暑いので部屋の前で一休み。
部屋のまん前がプールなので、部屋の前のテラスのイスにいると、まるでプラ
イベートプールのプールサイドにいるみたい!とちょっと贅沢気分(^-^*
しばらく本を読んでたら小腹が空いたので、カサ・ルナで買ってきたものを食
べる。アップル・クランブルが絶品で、リンゴ&シナモンが比較的苦手な私で
も思わず「うま〜いっ!」という味であった。
そのままルームメイクのに〜ちゃん3人組に邪魔され(かまわれ?)つつ読書。
それも煩わしいほどではない構われ方で、ここは街中にあるとは思えない
ほど静か。五月蠅いのは隣家のニワトリとちっちゃい虫(私のまわりを飛んで
る)くらい?風は涼やかで景色はなかなか良し。
時々ぼ〜っとする。
15時すぎコーヒー飲みにぷらりと外へ。モンキーフォレスト通りを南下。
今話題の「ワカ・バロン」というカジュアルだけどちょっと高級?くらいなホテル
がすぐ近くにあるのを発見。
確かに去年の6月に来た時、ここ工事してたなぁ。。と、ぼんやり思い出す。
このロケーションであのお値段かぁ。。むむむ。。だなぁなどと考えつつ歩く。
モンキーフォレストを通りすぎる。料金所がガラス張りになっていた。
昔はただの苔むした石造りの小屋みたいだったのにびっくり。
この辺りに来るとかなり田舎っぽくて、周りは田圃だらけになってくる。
急な階段をよじ登り「トロピカル・ビュー・カフェ」に落ち着く。
目の前一面に広がる稲穂が実った田圃をながめつつ、大きめポットでサー
ビスされたバリコーヒーを飲む(Rp5500税込)。
オープンエアな店内を吹き抜ける風は涼しく、時に肌寒いくらい。
放っておいてくれる感じの店だったので、2時間くらい本を読む(^-^;;
ロケーション良好、値段もリーズナブルだけど、ここの店の“難”はトイレ。。
本格バリ風なだけでなくボロボロ。。
今回の旅で借りたトイレの中ではここのが“一番汚かったで賞”(-"-)
いい加減、店を出て、モンキーフォレストを東へ。ハノマン通りと交わる角に
ある「チャンティック」と言う小ぢんまりとしているけど清潔そうなベーカリー&
カフェでココナッツブレッドとブラウニー(Rp9000)を買い、ハノマン通りを北上。
こっちの歩道は致命的なほどのガタガタで、思わず渋い顔になっちゃう道。
まともに歩道を歩いてたら、きっといつか溝にはまりそう。。
(歩道の下は下水とかも流れる側溝。結構深い。。)
モンキーフォレスト通りとハノマン通りをバイパスする、唯一きちんと歩道され
たデウィ・シタ通りを左折。しばらく歩いた所にあるゴウタマ通りという小道を
右折。ラヤ・ウブド通りに出る。
王宮前で今晩王宮内で行われる“ガボール・ダンス”のチケットを買う
(Rp50000)。
ここら辺にうろうろしている売り子さんはどんなにアヤシゲでも正規の売り子
さんなので、チケットの値段は適正(^.^;
一旦にホテルに戻るのも面倒臭いなぁ。。と、腹拵えすることにした。
その3。につづく。

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