*大自然的ボルネオ紀行* 
期間:2002.06.17(mon)〜06.21(fri) 行先:東マレーシアサバ州(ボルネオ島)

その1。夜闇は静寂とアヤシイ声に満ちて。。


           


6/17(月)
早朝起床。
13:30発マレーシア航空MH80便に乗る為に、集合時間の11:30までに
成田空港第2ターミナルに行かねばならない。時間的にはそんなに早く
起きる事はないのだが、今回は同行者Sと京成上野駅で待ち合わせし
ている。Sには以前、成田空港の同じターミナルの同じフロアにいながら
携帯電話で話しつつもなかなか会えなかった。。という前科があるからだ。
早めに上野駅に着きスカイライナーの切符を買っておいてくれたSと合流。
無事9:30発13号に乗る。

成田には10:27着。ここでSと私が会えないかも。。というのが全くの杞憂
であった事が判明。いやはやどこもかしこもスカスカに空いてるのだ(^-^;
チェックインが始まったばかりのカウンター周辺に少しだけ列が出来ている
くらいで、こんなに空いてる成田ははじめてだ。
今回の旅はLOOK!JTBのツアー(ホテルとエアーのみの)なので、まずは
時間より早いが指定されてたIカウンターへ向かう。
団体受付をしてもらったが、今までは旅行会社が出来たエアーチケットの
チェックインが、個人チェックインに変わりました、との事。
つまり今までは団体カウンターに寄るだけでチェックイン出来たのに、今度
からはまず団体カウンターに寄ってチェックイン前のチケットをもらい、それ
を持って今度は各航空会社のカウンターに並びなおさないといけない。
ん〜面倒くさっ。
幸い早く行ったので、2時間半前から開くマレーシア航空のカウンターにすぐ
並び、少し待って始まったとすぐにチェックインし、朝食を食べに行く。
ここのところ、成田は少しづつ色々システムが変わってる。こういう小出しの
マイナーチェンジじゃなくてもっとちゃんと分かりやすく変えていけばいいのに。。
と思う。ま〜とにかく行く度に何かが変わってるのだ(-.-;

一箇所しか開いてない手荷物チェックの機械を通り、3〜4箇所しかカウ
ンターが開いてないイミグレをするする〜っと通過。めちゃめちゃ空いてる。
シャトルに乗ってC-81GATEへ。
隣のGATEにはスリランカ航空のコロンボ経由モルディブのマーレ行を待つ人々。
待ってる人種がなんだか違う(笑
あちらはカップルなんかが多く全体的に年齢若め。対するボルネオ行は結構
年配者のグループや夫婦連れ、何故か子連れが多い。がやがやと大騒ぎし
てる若者数人の大きなグループはいても、女性だけの小グループはあまり居
ないみたい。
そ〜だろうなぁ〜なんてたってボルネオだもんなぁ。。
と、しばらく人間ウォッチチングに勤しむ(^-^;;

13時ボーディング開始。ほぼ定時の13:30、機体が動き出す。フライト時間
は5時間とちょっと。そんなに長くはないので気持ちも楽。
座席が窓側ではなく、通路の内側なので景色を見るのは断念。マレーシア
航空は座席前に個人モニターがついていて、映画数本(うち日本語吹き替え
が乗ってるのは2〜3本)とかゲーム(これがまた種類が多い)とか、各人で選
んで楽しめる。“モンスターズ インク”の日本語吹き替え版をやっている事に
Sが途中から気付き教えてくれたので、前半30分を見逃してしまったがそれ
を見る。
そうこうしているうちに機内食がきた。
最近にしては珍しく、キレイなメニューカードも配られた。
メインは「鰻の蒲焼丼」と「若鶏のシャスールソース」。ガルーダインドネシア機
で巡り合えなかったウナギとここでまた出会う事になろうとは。。と、迷わず私
は鰻の蒲焼丼をチョイス。
出てきたのは期待通り(笑)アジアン風ヒネリ入りの鰻蒲焼丼(^.^;
ご飯の上に細切りの薄焼き玉子が散らしてあり、その上に幅1cm位の筒切り
にした鰻が散らしてある。付け合せは絹さやとニンジンと筍の煮物。
鰻は見た目に反して結構脂がのっていて、さっぱりした甘すぎない味付けが
なかなかいい感じ。あとは前菜のスモークサーモンカクテルサラダ&ポテトサラダ、
茶蕎麦、フルーツとパン。全体的に味は合格ラインにあるが、前に乗った時よ
りはちょっと落ちたかな??
食べ終わらないうちにちっちゃなアイス最中が配られる。デザートとして食べる
頃にはもうやわやわになってしまっていたので、もう少し配る時間を考えて欲し
かったなぁ。。

16時すぎ、やっと沖縄の横を通過し日本の領空外に出る。それにしても日本
って長いよね(笑)などとくだらない事を考えてしばらくぼ〜っとしてたら、軽食が
配られた。タマゴのマヨネーズ和えを挟んだパンと、パックされたシャケおにぎりと
キットカット(小)とオレンジ
ジュースがひとパックに入ったランチボックス状のもの。けどね、昼とあまり間が
開いてないのでお腹がすいてないのだ(-.-;;
とりあえずタマゴパンだけ食べるがこれでギブアップ。いつ食べるんだろう。。。と
思いつつ、おにぎりとキットカットをバッグに仕舞う。
そしてまたもや“モンスターズ インク”の前半30分を見逃す(-"-)

マレーシアとの時差は−1時間。ここから時計の時間を現地時間にする。
17:50、定刻にコタ・キナバル着。小さくて地方空港っぽい趣のある空港だが
これでもボルネオの反対側、クチンの空港よりは数倍大きくて立派。
飛行機から降りた途端、あの南国特有のお香のような匂いがする。バリ島の
空港なんかと同じような匂いだ。あ〜南の島に来たんだなぁ。。(^-^)
イミグレ通過はスムーズだったが荷物がなかなか出てこなくって、やっと空港か
ら出たのは18:20を過ぎていた。
この空港の両替所は空港のドアを出て外にあった。本当はここで両替したか
ったのだが、もう両替所には長い列が出来ていたし、同じバスで移動するらし
いグループ数人がもう待っていてくれてたので断念。

ここから今日の宿泊先「シャングリラ・ラサリア・リゾート」まで車で約1時間。
空港を出た時はまだ日も高くてむわ〜〜〜っとスゴイ湿度で蒸し暑く唸りそう
になるくらいの感じ。
バスに乗っている間に徐々に陽が傾きはじめ、徐々に宵闇が近づきだした。
海沿いに張り出すようにある水上生活者の家々、いかにも南国っぽい雑然と
した街並みとそこを歩く雑多な人種・ある宗教に特有な服装をした人々や
真っ白で巨大で神々しいまでに美しいモスクを眺めつつ、海に美しい色彩を
残しつつ落ちていく夕日を眺めているうちに、すっかり夜になってきた。
車窓からは次第に灯りが遠ざかり、深い闇の中をどんどん進んでいく。道路
がかなり整備されているのは分かるのだが、今ここがどこなんだか全く分からん
状態になってしばらくした頃、いきなり、という感じでホテルに着いた。

それにしても。。こんな灯りもほとんどないような道の先にあるにしては大きな
ホテルだ。。
部屋はロビーから延々と通路沿いに歩いた所にあるらしい。
客室棟は6階建てで全部で8棟。これがロビー向かって右手に2棟左に6棟。
私達の部屋は左手の3棟目の2階の端っこ。角部屋だ(^-^*
部屋はかなり広く、バルコニーもいい感じに寛げそうだ。バスルームも使い
やすそう。それより何より私達が最初に気に入ったのは、ぽってりして素焼きで
出来た魚型の蚊取り線香皿(正式には蚊遣り)。
かなり大きくて、背鰭が持ち手になっており、口がかぱ〜っと開いていて、そこか
らお腹の中に蚊取りを入れると、魚体の側面に開けられた模様のような穴から
煙が出る。
むむむ〜可愛いぃ〜〜(*^O^*)お持ち帰りしたいくらい好みのタイプだ(笑)
早速いそいそと蚊取り線香を焚き、写真を撮る←それが↑の画像。

ま〜〜とにかく大きいのは分かったが、夜着いたので実際はどのくらいの規模
なんだか実感できず。実はお腹もあまり空いてない。
けどもったいないので、機内でもらったシャケおにぎりを2人で食べる。
さ〜てどうしよう?という事になり、夕食は今のおにぎりでパスって事にして、
ホテル内徘徊に出ることにする(^-^;

まずエントランス脇にあるショップに寄る。
ここもとても広く、品数がとても豊富とは言い難いが結構いろいろなお土産も
売ってるし、コンビニとしても機能しているらしい。
店内がキレイなのと、こういうリゾートのショップにしては見やすく整理されて
いるのがいい。入り口の一番目立つ所にこの
ホテルオリジナルのオランウータンの縫いぐるみがいっぱい、でっかい木の枝を
利用してディスプレィある。これがまた可愛くてセンスいい(^-^*
オランウータン縫いぐるみには大と小あり。いっぱいあると尚可愛い。。
ハマりそうになる気持ちを理性で押さえ、とにかく海岸に行こう!と店を出る。

エントランスとロビーは2階にあり、1階から外に出られるようになっている。。
そうは言ってもどこもかしこもオープンエアな作りになっているので、気温は
かなり涼しくなってはいたが、むわん!とした南国の夜特有の空気があちら
こちらに満ちている。
綺麗にライトアップされたドレスコードのあるらしいとても大人な雰囲気のレス
トランの真横なんかをずんずんと歩き、ビーチに出る。
とても細かい白いパウダーサンドだ。サンダルの底に当たる感触がとても滑ら
かで、さくさくしている。ホテル側にしか灯りがついてないので良く見えないが、
とても広くて美しいビーチである予感がする(^.^;

           
            一応ビーチを撮ってみた。。(汗

海の際、波の寄せる際まで行って、一旦ロビーラウンジに帰ってきて一休み。
Sが頼んだキャロットジュースは本当にニンジンの味。
馬まっしぐらっぽい味だが、とても素朴で野菜不足の体には染み渡った(^-^;

少しのんびりしてたら、早速蚊にやられてしまったので、部屋に戻る事にする。
けど、お散歩徘徊好きの私達なので、そこから真っ直ぐには帰らずにもう一回
1階に下りてライトアップされて幻想的に見えるプールの横を大回り、客室棟
に沿ってある外の道を通って帰ることにした。

客室棟横の道には得体の知れない巨大な葉っぱを広げた南国の植物たち
が生い茂り、ヤシの木やアヤシイ豆の莢みたいなのをいっぱいぶら下がった木
が枝葉を広げていた。
ライトは点々とあるのみで、夜闇は深い。
時々、がさがさっと葉を揺すって何かが動く音がしたり、きょえきょえ〜ゲゲゲッ
きききっ等という、何のモノとも判じがたい鳴き声が聞こえる。
それ以外、静寂を破るものはない。今の日本には無くなりつつある、正しい
真夏の夜の気配を思い出す。
わくわくしつつ夜の中を徘徊。まもなく部屋に着く。

シャワーを浴びて一息。ここのベッドメイクは足の所が自由に出来るようになっ
ていて、正統派かっちりホテルベッドメイクがお好きな方には許せないだろうけ
ど、わざわざ足が楽になるようにベットメイクし直しちゃうような私達にとっては
楽ちんで嬉しい(^-^)
しかもいい加減なベッドメイクではなくて、意図的にそうしてあるようだ。
ベッドスプリングもほどよい固さ。良く眠れそう。

明日は早速オランウータンを観に行く。わくわくしつつもすく熟睡モードに。
こうして長い一日目は終わった。。 

                               その2。につづく。